etc / レポート

第28回DTPの勉強部屋 勉強会:藤井太洋氏、GeneMapperの現場から

※本サイトは、アフィリエイト広告および広告による収益を得て運営しています。購入により売上の一部が本サイトに還元されることがあります。

藤井太洋氏「GeneMapperの現場から」

藤井太洋氏「GeneMapperの現場から」

第28回DTPの勉強部屋 勉強会が、ウインクあいち小ホールにて行われ、藤井太洋氏による「Gene Mapper」のプロジェクトに関する「GeneMapperの現場から」と題したセミナーが行われた。


iPhoneで執筆した小説で、2011年11月から書き始め、Alfons SchmidのiPhoneアプリ「Notebooks」を使っていたそうです。


Macでは、Literature & Latteの「Scrivener」を使用していると紹介した。

ePub書き出しが出来るだけでなく、正規表現の置換置き換えといった入稿データ上の修正も行えることが便利だと紹介した。


電子書籍を出版する上で、iPhone/iPadで読むことをイメージしていて、EPUBベースのファイルを、8フォーマット+1にし、また、DRM無しで、縦書き専用原稿も用意したそうです。

Scrivenerから書き出したEPUB 2.0ファイルをベースに作成したそうです。


Adobe InDesignでは、ページネーション概念がきつく、外字出力が画像化されるといった問題もあり、自分でワークフローを構築したと紹介した。

章の表示を縦書きにしたり、英文縦書きに日本語翻訳のルビを付けたりと、紙ではなかなか難しい表現も電子書籍では行えると説明した。


電子書籍にも校正があるが、 GenjiのMac用EPUBリーダーアプリ「Murasaki」を使用すると印刷することが可能で、これにより校正することが可能になると説明した。

また、データの要素を見る事も出来るため、ソースのチェックも行う事が出来ると紹介した。

横書きと縦書きでは、文字指定を細かく変えたり、マージン領域も細かく調整しており、また、Retinaディスプレイで見た時だけ、ルビのサイズが小さくなるといった仕組みも取り入れていると紹介した。


7月24日に、Amazon.com、Kobo、直販で出版を開始し、8月16日まで300円で出版キャンペーン(500部)を行った。なお、景表法上、定価の500円で売れたことを確認してからキャンペーンを行うなど、自費出版する上で商法上の知識を持っておいた方が良いと説明した。


8月28日にBOOK asahi.comで掲載記念キャンペーンを9月2日(1,200部)を行い、@fladdict(深津 貴之) さんや、@tdtds(ただただし)さんなどに紹介してもらったと紹介した。


リスティング広告は、Google Adwordsの場合は、広告を見ない人達に表示するが、とYahoo! リスティング広告は、広告を探して見る人達とでは、ユーザーの行動がまるで違うため、両方やった方が良いと説明した。


10月25日にKindle日本、米iBookstoreが開始され、どちらもレビュー審査が行われるが、iBookstoreのレビューは非常に細かいところまで指摘してくるそうで、逆に驚いたそうです。


GeneMapperは、中国向けの繁體中文版「基因設計師」も出版しているが、出版契約は独特なので、内容を熟知しておいた方が良いと説明した。

繁體中文で電子書籍を作成する場合、フォントのエンベッドすることを検討した方が良いそうです。


12月16日に小説トリッパー「UNDER GROUND MARKET」、12月25日にS-Fマガジン「コラボレーション」など商業デビューを果たしたと説明した。

これらは、読んでくれている読者の支えがとても大きいと考えているそうです。


3月6日に日本でiBookstoreが開始され、記念キャンペーン(4月30日)をiBookstoreで行ったが、Amazonは、その価格を見て値段が自動的に下がり、プライスマッチングが行われるそうです。

Amazonの価格変更は手動だと8時間後にしか反映されないので、自動的なプライスマッチングを利用した方が良いそうです。


4月24日にハヤカワ文庫から「Gene Mapper -full build-」を出版したと紹介した。


Scrivenerには、原稿締切のタイムカウンターがついていて、現在の進行状況を確認することが出来るので、締切を意識した原稿執筆が出来るそうです。

元原稿フォーマットをどれだけきれいに作成するかが重要だと強調した。

日本語のiBookstoreでは、罫線などを使いたいと考えているのでフォントのエンベッドを行う予定だそうです。なお、Kindle電子書籍版ではフォントのエンベッドは行えないそうです。




関連記事

この記事のハッシュタグ から関連する記事を表示しています。

新着記事