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第46回勉強会 DTPの勉強部屋:アプリケーション人工知能の仕組みがよくわかる「Adobe Sensei」解説セッションなど充実

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第46回勉強会 DTPの勉強部屋

第46回勉強会 DTPの勉強部屋

2019年3月23日にウインクあいち 小ホール2にて「第46回勉強会 DTPの勉強部屋」が開催されました。

今回の登壇者は、全員Adobe Community Evangelistという、多くのアドビ製品ユーザーがお世話になってるであろうメンバーで構成されていました。


境祐司氏による「DTPとAI(人工知能)」セッションでは、InDesign、Illustrator、Photoshopで導入されてる「Adobe Sensei」最新動向についての解説が行われました。

2008年時点では「Adobe Magic」としてAI研究開発は進められていて、2014〜2016年頃から機械学習が実装されているそうです。


画像解析の「CNN」(Convolutional Neural Network)、 時系列解析の「RNN」(Recurrent Neural Network)などが合わさって構成されている「深層学習」(ディープラーニング)、その回りに「機械学習」(マシーンラーニング)があり、それら全てを含めて「AI」人工知能と総称していると説明しました。


人工知能には、解析の元なるビッグデーターが必要で、アドビの場合は、Adobe Creative Cloudアプリケーション上の操作情報、Adobe Stock(1億2500点以上のアセット、Behance(1,000万人以上のクリエイターコミュニティ)のデーターを収集して使用しているため、ビッグデーター自体の質がプロクリエイター品質であるところが大きいそうです。


アドビは「機械学習に関する FAQ」などで使用目的を明示していて、システム情報、アドビ製品情報、アドビ機能の使用情報などを収集し、ソフトウェアがユーザーの声をよりよく認識し、効果が上がるようになると説明しています。


なお、デスクトップアプリの個人データの収集および匿名データの収集、モバイルアプリの匿名データおよび個人を特定できるデータの収集など、これらのプライバシー情報収集は、デフォルトでオンにされているため、取得されるのが嫌な場合は、手動でオフにする必要があります。


Adobe Photoshop Elements 2018

Adobe Photoshop Elements 2018

例として、Adobe Photoshop Elements 2018以降には、Adobe Sensei技術により、目をつむった人物の目を開くという機能が実装されており、これらは、目をつむった写真を編集で目をあける編集作業を学習することで、統計学習的に判断された結果として導き出された自動編集により可能となっています。


Adobe SenseiはAdobe Stockの利用状況も把握することで、あるAdobe Stockを使用する場合、統計学習から導き出した結果として、多くのユーザーは、こうゆう感じで切り抜きして使われてることを提案していて、それが気に入らない場合、ユーザー側が修正すると、現在の作業上「なぜ修正したのか?」まで学習するため、どんどん精度が向上すると説明していました。


このリターン収集が重要で、これに制限をかけているAppleなどの場合、AI精度に差が出てくることになります。

Aiによりコンシュマー製品は初心者でもプロ並の処理が可能になりますが、プロフェッショナル製品の場合はあくまでアシスタントの役割となり、使用用途を明確に分けることで時間短縮に繋がるそうです。


AIで省略化されるのは、デザインのテイスト、分析や評価、ユーザビリティの改善、サイトの情報設計などで、AIでは極めて困難なことは、かっといい、可愛い、キレイ、美しいなど人の情動に訴えかける見た目のデザインで、クリエイターはその作業に集中することができると説明していました。


アドビは、Adobe Experience Cloudに含まれるAdobe Marketing Cloudの一部として「Adobe Experience Manager 6.5」を4月から提供開始しますが、iPhone向けなどの縦動画作成を行う上で、カメラマン側の視点の動きをシミュレーションしてくれる「Smart Crop for Video」が含まれているそうです。


 



 


タガス代表の浅野桜さんによる「ウェブデザインきほんの「き」」セッション、〜脱!印刷デザイナーあるある(困)なデザインデータ〜セッションでは、印刷系デザイナーがウェブデザインをおこなう上で考慮しておきたい基本的な考え方、PhotoshopやIllustratorでのデータの作り方、トレンドなどの紹介が行われました。


印刷系デザイナーが基本とするCMYKをRGBとする、mmではなくpixelなど細かい違いについてや、紙でウェブデザインを提案しないなど、クライアントとの接し方まで、ワークフローの違いを説明しながら説明していました。


 



 


スイッチ代表の鷹野雅弘氏による「ワークフロー最適化のためのIllustrator、Photoshop使い倒しテクニック」セッションでは、Illustrator、Photoshopにおける過去のバージョンでの作業方法と最新バージョンでの作業方法の違いを実演を交えながら多数のテクニック紹介が行われました。


 



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