Claris開催「Claris カンファレンス 2025」オープニングキーノートレポート
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Clarisが、2025年11月5日〜7日の期間、虎ノ門ヒルズフォーラムにて「Claris カンファレンス 2025」が開催されました。
Claris カンファレンス 2025のオープニングキーノートとして、CEO の「Ryan McCann (ライアン マッキャン)」氏による講演と、プロダクトマネージャー「Ronnie Rios(ロニー・リオス)」による詳細説明が行われました。
Ryan McCann CEO は日本のClaris カンファレンスには初登壇でしたが、今年の夏にも来日しており、その際には京都で「禅」の精神に触れました。禅の無駄を全て削ぎ落とすという考え方が、Problem Solver (課題解決者) に対してシンプルかつ実用的に解決する最先端の手段を提供しているクラリスの製品群のポリシーに似ていると感じたとの事でした。
この「パワフルなテクノロジーを全ての人へ (Make Powerful technologies available to everyone)」というクラリスの目標を実現するために提供しているのが、FileMaker , Connect, Studio の3製品と AI。
先日リリースされた 2025 では、3製品の連携度を高め「Unified Platform (統合プラットホーム)」となるアップデートが行われました。
まず、すべての中心に位置する FileMaker について。
2025のアップデートではJSON の改善やXML の速度改善などに代表される速度、安全性、信頼性を高めるアップデートが行われました。
社会インフラの一部に取り込まれ始めていることから、今後のリリースでは「事業継続性」、「災害復旧」、「速さと使いやすさ」の3点に向けてのアップデートを行なってゆくという事でした。このアップデート群の最初の一歩としては、オンプレミスの FileMaker Server に「リモートバックアップ」「スタンバイサーバ」「デバイス認証」などが搭載されます。
続けて Studio について。
Studio は「FileMalker の Web版ではな」く、Web UI を介して必要とする全てのユーザにシステムの必要とする部分を適切の形で届けるためのツールです。このために中核となる FileMkaer との連携が大切であり、このために 2025 では FileMaker のデータを直接扱えるようになりました。パフォーマンスとデザインの一貫性を向上させるアップデートは今後も継続し、近い将来にはフレームレイアウトが搭載されます。フレームレイアウトによって画面の書き換え範囲を一部に限定することができるので、デザイン一貫性を維持しつつ、書き換えの少ないスムーズな操作を実現できます。
最後のConnectについて。
Connect は信頼性とパフォーマンスを向上させてきており、この取り組みは今後も継続するとのことでした。
現在のバージョンでは幾つかの問題が存在していることを認識しており、この問題は間も無く行われるアップデートによって解決する計画になっています。
このようにクラリスの製品群は、今後もアップデートによる進化が継続します。
続けて、Ronnie Riosプロダクトマネージャより新機能の詳細説明がありました。
FileMaker Server の「スタンバイサーバ」は一般的に「コールドスタンバイ」と呼ばれる方法からサポートを開始。今後のアップデートで「ウォームスタンバイ」もサポートしてゆくことを計画しています。
クラウドバックアップは、FileMaker Server でホスティングしているデータベースを Claris Cloud へ定期的に自動バックアップします。
FileMaker Server でバックアップ対象として指定されたデータベースは、FileMaker Server の不可視エリアにデータベースのコピーを作成すると共に、同じデータを Cloud へもコピー。その後はデータベースの操作により生じた差分のみが「Redo (リドゥ)」ファイルとして書き出されます。FileMaker Server は不可視エリアにコピーしたデータベースへ Rodo ファイルを適応し、本番データベースと不可視エリアデータベースが一致するかを検証。検証が正常完了した場合には Redo ファイルを Cloud へコピーし、保存します。この際にクラウドに保存されているデータベースへは Redo ファイルは適応されません。
このような動作とすることで、Cloud に保存されているファイルを用いることで特定時点のデータベースを復元できるようになります。
デバイス認証はクライアント証明書を用いて行われます。FileMaker Server にてユーザグループ証明証、ユーザ証明書、デバイス証明書を発行できるようになり、今後のバージョンの FileMaker Pro と Go に証明書の読み込み機能が付きます。
他にはFileMaker Go のカメラ、ビデオ、バーコードの読み取り機能にライトの自動点灯オプションが付きます。
これまでもカメラの読み取り機能が有効になった後に手動でライトを点けることは出来ましたが、操作が煩雑になりがちでした。今後は読み取り機能の起動と共に自動的にライトをつけることが可能になり、暗所での読み取り精度向上が期待出来ます。
このようにFileMaker を中心に、Studio、Connect を組み合わせて生産性の高い環境構築のためのツールが今後も進化してゆくことが発表されました。
なお、オンプレミスの FileMaker Server の新機能は説明されましたが、Claris Cloud についてはデータのバックアップ先として選択可能になるという発表だけでした。
