ハードウェア

Sonnet Technologiesの小型外部eGPUボックス「eGFX Breakaway Puck Radeon RX 570」を試す

※本サイトは、アフィリエイト広告および広告による収益を得て運営しています。購入により売上の一部が本サイトに還元されることがあります。

eGFX Breakaway Puck Radeon RX 570

eGFX Breakaway Puck Radeon RX 570

秋葉館が販売する、Sonnet TechnologiesのThunderbolt 3接続小型eGPUボックス「eGFX Breakaway Puck Radeon RX 570」(GPU-RX570-TB3)を試してみました。

この他に「eGFX Breakaway Puck Radeon RX 560」(GPU-RX560-TB3])も販売されていますが、macOS High Sierra環境ではeGPUとして動作しません。


eGFX Breakaway Puck Radeon RX 570

eGFX Breakaway Puck Radeon RX 570

AMD Radeon RX 570を搭載し、DisplayPort x3、HDMIポートを装備しており、4K出力による4画面マルチディスプレイ表示が可能な製品です。

Thunderbolt 3ポートは1つのみのため、デイジーチェーン接続には対応していません。


eGFX Breakaway Puck Radeon RX 570

eGFX Breakaway Puck Radeon RX 570

同梱品は、MEAN WELL Enterprises製220W電源アダプタ「GST220A0-R7B」(20V/11A)、パッシブ仕様のThunderbolt 3ケーブル(0.5m)、3ピンプラグ電源ケーブル、マニュアルとなっています。


3ピンプラグー2ピンプラグ変換アダプタ/HDMIエミュレーター

3ピンプラグー2ピンプラグ変換アダプタ/HDMIエミュレーター

電源ケーブルが3ピンプラグ仕様のため、別途、OAタップなどの3ピンプラグを、2ピンプラグに変換する「T-H32」が必要になります。

外部ディスプレイを接続しない場合、eGPUをスリープさせないために、HDMIエミュレーター「HDMI Display Emulator」も用意しました。

こちらは必ずしも必要ではありません。


eGFX Breakaway Puck Radeon RX 570

eGFX Breakaway Puck Radeon RX 570

eGFX Breakaway Puck Radeon RX 570本体の重さは770g(Thunderbolt 3ケーブル含む)、220W電源アダプタの重さは1,188g(3ピンプラグ電源ケーブル含む)で、合計1,958gもの重さがあります。

Sonnet Technologiesの製品情報では、バックパックに入れてカフェで使用する様子が紹介されていますが、現実的には無理な気がします。


eGFX Breakaway Puck Radeon RX 570

eGFX Breakaway Puck Radeon RX 570

MacBook Pro (15-inch, 2016)に接続してみたところ、Macが起動している状態の場合、ログアウト/ログインが求められます。

HDMIディスプレイエミュレーターを接続することで、仮想ディスプレイ認識されます。

これにより、ディスプレイを接続しない場合、スリープ解除後のeGPU復帰を正常に行うことが出来るようになります。


eGFX Breakaway Puck Radeon RX 570

eGFX Breakaway Puck Radeon RX 570

eGFX Breakaway Puck Radeon RX 570からThunderbolt 3経由で、USB PD/45Wの給電が行われます。

MacBook Pro (13-inch, Two Thunderbolt 3 Ports)、MacBook Pro (13-inch, Four Thunderbolt 3 Ports)であれば、別途、USB-C電源アダプタを必要とすることなく作業出来る感じです。


グラフィックス/ディスプレイ

グラフィックス/ディスプレイ

システム情報のグラフィックス/ディスプレイを確認してみると、AMD R9 xxxをPCIe接続GPUとして認識し、グラフィックス自動切り替えに対応していることが確認出来ます。

ただ、すでにMacBook Pro (15-inch, 2016)は、Radeon Pro 460を搭載しているため、システムからRadeon RX 570に指定切替することが現状出来ません。


Adobe Photoshop CC

Adobe Photoshop CC

Adobe Photoshop CCの環境設定>パフォーマンス「グラフィックプロセッサーの設定」で認識されている、AMD Radeon Pro 460をAMD Radeon RX 570に指定切替することはできませんでした。

MacBook Pro (13-inch, Two Thunderbolt 3 Ports)、MacBook Pro (13-inch, Four Thunderbolt 3 Ports)であれば可能かもしれません。


Geekbench 4

Geekbench 4

Geekbench 4は、GPUベンチマーク「Compute」で、eGPU選択が可能です。

これは、かなり特殊な例で、macOS High Sierraの2018年春に予定されている外付けGPUとの組み合わせ対応を待ち、アプリケーションがeGPU指定可能になるまで、現状として恩恵は受けられない感じです。


eGFX Breakaway Puck Radeon RX 570 GPUベンチマーク

eGFX Breakaway Puck Radeon RX 570 GPUベンチマーク

Geekbench 4を使用して、eGFX Breakaway Puck Radeon RX 570のGPU性能を計測してみました。

macOSで計測出来るのは「Metal」と「OpenCL」ベンチマークとなります。また、GPUはCPU性能にもある程度依存します。

結果は、iMac (Retina 5K, 27-inch, 2017)/AMD Radeon Pro 580の性能を上回りました。


参照:Geekbench 4 Compute Results


eGFX Breakaway Puck Radeon RX 570

eGFX Breakaway Puck Radeon RX 570

デルの27インチモニタ「DELL U2713HM」を、eGFX Breakaway Puck Radeon RX 570にHDMIケーブル接続してみました。

現状は、最大4台の4Kディスプレイを表示可能なマルチモニターディスプレイドックとしてしか機能せず、eGPUを上手く利用出来ません。

macOS High Sierraの春アップデートを待つしかなさそうです。


eGFX Breakaway Puck Radeon RX 560


eGFX Breakaway Puck Radeon RX 560

eGFX Breakaway Puck Radeon RX 560

UpdateeGFX Breakaway Puck Radeon RX 560をチェックしてみました。

電源アダプタは、MEAN WELL Enterprises製160W電源アダプタ「GST160A20-R7B」(20V/8A)とW数が小さい物が付属しています。


eGFX Breakaway Puck Radeon RX 560

eGFX Breakaway Puck Radeon RX 560

システム情報で見ると、ビデオカードとしては認識されていますが、Geekbench 4で見ると、GPUとしては認識されていないことが確認出来ました。

なお、サポート情報によると、macOS Sierra 10.13.3の環境下では、eGFX Breakaway Puck Radeon RX 560はサポートされないようです。

macOS Mojave 10.14.1以降から、eGFX Breakaway Puck Radeon RX 560もサポートされるようになりました。

Appleのサポート情報によると、MacBook Pro、MacBook Air、iMacの内蔵ディスプレイでは問題は出ないが、RX 560ベースのeGPUに接続された外部ディスプレイではHDCP保護されたiTunesやストリーミングサービスのコンテンツが再生できない問題があるそうです。




関連記事

この記事のハッシュタグ から関連する記事を表示しています。

新着記事