ロスト・インタビュー スティーブ・ジョブズ 1995

ロスト・インタビュー スティーブ・ジョブズ 1995

ユーロスペースで、2013年9月28日から公開されている映画『スティーブ・ジョブズ1995 〜失われたインタビュー〜』を見てきました。

この作品は、米iTunes Moviesで販売されている「Steve Jobs: The Lost Interview」に日本語字幕を加えたもので、講談社から出版されている、映画の中で語っている事を、まるごと書籍化した「ロスト・インタビュー スティーブ・ジョブズ 1995」と一緒に見る方が的確だと思います。

それは1秒3〜4文字という字幕制限のため、スティーブ・ジョブズ氏の話している内容が正しく伝わっていないかもというところがいくつかあったためです。


ロスト・インタビュー スティーブ・ジョブズ 1995 パンフレット

ロスト・インタビュー スティーブ・ジョブズ 1995 パンフレット

劇場では、林信行氏による「1995年の「奇跡」」と題した解説などが掲載されたブックタイプのパンフレットが販売されてました。

これは「1995年」をテーマとして、Appleにまつわるエピソードを寄稿という形でまとめた感じです。

あと、映画本編に登場する用語解説も掲載されています。


ロスト・インタビュー スティーブ・ジョブズ 1995

ロスト・インタビュー スティーブ・ジョブズ 1995

あと、先に紹介した講談社の「ロスト・インタビュー スティーブ・ジョブズ 1995」も販売されていました。

実はこの書籍は、日本語だけのパート1と、英語に対面ページで日本語がついた状態のパート2が掲載されています。

Appleの基調講演でもそうですが、スティーブ・ジョブズ氏の英語は、誰に向けて話しているのかが明確なため、あまり難しい用語を使わず、それでいて聞き取り安いので、映画を見ながら読むと、とても英語のヒアリング学習に向いています。

なかなか、興味が沸かないとヒアリング学習は苦痛でしかありませんが、Apple好きの人なら素直に学習出来るんじゃないかと思います。

このインタビューのポイントは、Appleを辞め、NeXTに居た頃に行われたもので、Appleを外側から見ている時代の貴重な期間に行われたという点です。

1995年のAppleは、マイケル・スピンドラーCEOの元、Canon、IBM、Philipsと買収交渉を行っている最中で、どことも交渉が決裂し、株主から批判を浴びている時でした。

このインタビューが行われた後、オラクル創業者兼CEOラリー・エリソン氏とApple買収を画策するも、お互いの方向性が合わず流れてしまった時でもあります。

この翌年にNeXTはAppleに買収され、スティーブ・ジョブズ氏はAppleに非常勤顧問という形で復帰することになるものの、買収代金の一部として受け取っていた150万株を制限期間の6か月後を過ぎ、1ドルを残して売却してしまいます。これは映画「スティーブ・ジョブズ」の中でも登場するシーンですが、この6ヶ月間の間に、ラリー・エリソンCEOを通じてパナソニックへの売却交渉を成立しようとしていたようですが、結局、交渉が始まることはなく、本気でどうでも良いと思っていたようです。

そのどうでも良いという気持ちの表れともいえるのが、NeXTについて聞かれたスティーブ・ジョブズ氏が語った「私は何もしていない。NeXTは企業として小さすぎて、まだ何もできていない。私は見守っているだけ。私にできることは、ほんとうに何もない。」だと思います。

NeXTはスティーブ・ジョブズ氏の企業でありながら、Appleに買収されたあとは、非常勤顧問という形で関われるだけ。これでは、Appleを追われる頃とそうかわりはなかったのでしょう。

時間貸しで利用していた一体型コンピュータ「Hewlett-Packard 9100A」で得た、プログラマーは、プログラムするためにコンピュータを作ることを覚える必要があるのか?という考えで生まれたApple I、パロアルト研究所で見た「Alto」の、GUIベースOS (=Smalltalk) 、ネットワークコンピューティング、オブジェクト指向の3つの具現化に踏まえ、将来のコンピューターの先に「WEB」があり、eコマースが席巻することを見抜いていたことも、このインタビューでは伺い知ることが出来ます。

スティーブ・ジョブズ氏は「お金が目的じゃなかった。確かに資金があれば可能性が広がる。短期間に儲けが出ない事業にも投資出来たり出来る。だが、あの時の私にとって一番大切なのは会社であったし、人や自社の製品だった。製品を使うことで、人々が何をできるとかね。株だって売らなかったし、確実に成功すると確信していた。」とAppleに居た頃をそう振り返ります。

Appleの取締役会が、ギル・アメリオCEOからスティーブ・ジョブズ氏にAppleを任せてみようと思い立ち、暫定CEOという形で、Appleを再び率いる事になった時、自分の仕事として、Appleを復活させようと思ったに違いありません。

そして、スティーブ・ジョブズ氏のやりたい事のビジョンはずっと同じだったのだろうと映画を見て思いました。


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