アドビシステムズ株式会社の会議室において「Adobe Creative Cloud」と「Adobe Flash プラットホーム」の最新情報についての説明会が行われました。

まず、Adobe Creative Cloudについて。

これは 2012年に開始すべく開発が行われているサービスで、Adobe CS のサブスクリプション販売を Cloud サービスと統合する事で、高い付加価値と使いやすさを提供するサービスです。

Adobe Creative Cloud にて提供されるアプリケーションは Adobe CS 5.5 Master Collection に収録されているアプリケーション群をベースに、開発中の「Adobe EDGE」「Adobe MUSE」、そして iOS・Android 用の「Adobe Touch Apps」を追加したものとなります。

また、これらのツールで制作したデータを配信・共有するための Cloud サービスとして 20GB のクラウドストレージ、電子出版 (Digital Publishing Suite Single Edition) ・Webサイト (Business Catalyst)・Webフォント (TypeKit) などを統合した「Adobe Creative Services」が提供されます。


Adobe Touch Apps は現在 iOS 向けに提供されている、スケッチを描く「Adobe Ideas」、画像の共有を行う「Adobe Carousel」だけでなく、Android Market にて提供が開始された画像の編集を行う「Adobe Photoshop Touch」・イメージボードを描ける「Adobe Collage」・クリエイティブ作品のプレゼンテーションとプレビューを行える「Adobe Debut」・カラーテーマの作成・試作が出来る「Adobe Kuler」・ウェブサイト・モバイルアプリケーションのプロトタイプを作成できる「Adobe Proto」の 7アプリケーションにて提供されます。


現時点では Android への提供が先行していますが、2012年の Adobe Creative Cloud サービス開始時までには全ての Adobe Touch Apps アプリが iPad向け iOS、及び Android 向けに提供されます。

なお、Adobe Creative Cloud は、これら全サービスが統合された 1パッケージのみとなり、Adobe CS のように利用形態別にパッケージが細分化されることは無い予定です。

このような多様なアプリとサービスを含む Adobe Creative Cloudのサービス価格については、1年契約で個人は 5,000円/月、ワークグループの場合は7,500円/月となる予定です。

ワークグループの 7,500円という設定は、ワークグループに参加するユーザ1人当たりの価格になる予定。ワークグループの契約をした場合には、共同作業用のサービスなどが追加される予定となっており、この付加サービスによって価格差が出る予定という事でした。現在の Adobe 製品における利用許諾では 同時利用をしない事を条件に2台までのインストールが認められていますが、1ユーザ契約にて許可されるインストール数については未定となっています。

Adobe Creative Cloud で提供される製品・サービス群のうち、デスクトップ向け製品については現在は「CSサブスクリプション」として Creative Suite Master Collection (19,000円/月) として提供されています。しかし、Adobe Creative Cloud は CSサブスクリプション の事実上 上位に位置するサービスとなりますので、CSサブスクリプション はAdobe として最終決定はしていないものの無くなる見通しとなっています。

なお、現在、CSサブスクリプション を契約しているユーザに対して Adobe Creative Cloud へ移行するサービスについては、必要性はアドビとしても認識しているものの未定です。

また、CS を含むパッケージ販売については、Adobe Creative Cloud サービス開始後も買い切り型の販売形態として継続される予定です。

iOS・Android 向けの Adobe Touch Apps は現在は 500円の単体アプリケーションとして提供されていますが、これは位置付けとしては Adobe CS の単体パッケージと同様。Adobe Creative Cloud がサービス提供開始されると、単体提供されている Adobe Touch Apps の機能をベースに Creative Cloud との連携機能が追加された専用Adobe Touch Apps がCreative Cloud 契約期間中は無料で提供されます。

現在単体アプリケーションとして提供されている Adobe Touch Apps を購入したユーザに対して、単体アプリケーションへ Adobe Creative Cloud との連携機能が追加されるかについては未定です。

以上が、Adobe Cleative Cloud についての情報となります。

正直プレスリリースで発表されている以上の事については、検討されている過程であり、全てが「未定」というのが現状です。


続けて、Adobe Flash プラットホームについてのアップデートについて。

まず、Flash Player についてはデスクトップブラウザ内での 3D・映像などのハイパフォーマンスな表現向けのエンジンに特化されます。これまで携帯電話向けのコンパクトなサブセット「Adobe Flash Lite」や、Android 向けの Flash Player が開発されていましたが、これらについては次期バージョンの提供を最後にアップデートが終了します。


モバイルデバイスの現状について、Adobe としては iOS が Flash ネイティブに対応する事は考えられない事から Flash がモバイル環境へユニバーサルなサービスを提供するプラットホームとしては成立出来ないと判断しました。一方、収益化という観点からはメインストリームはブラウザ内で動作する Webアプリでなく ローカルアプリ となると判断しています。

また、モバイルプラットホームにおいてWebブラウザは多少の差違は存在するものの iOS・Android 共に WebKit をベースにしているために動作環境が統一される事が決定的になってきました。


以上のような現状を踏まえ、アドビとしては Flash の技術は Adobe AIR として単体アプリケーションで提供する手法と、HTML5 へ変換・書き出す方法の 両方を提供します。アドビとしてはHTML5 と Adobe Flash を比較した場合、現状ではまだ Adobe Flash の方が表現力が高いと考えていますが、モバイル向け Flash への投資を終了するので成長著しい HTML5 には数年以内に表現力で逆転されることを予想しています。


このため、Adobe Flash Professional は既存の Flashコンテンツ資産や、今後もデスクトップ向けに制作した Flash コンテンツをモバイルデバイスでも利用出来るように Adobe Air 及び HTML5 での書き出しがサポートされます。

合わせて、アドビはHTML5 のオーサリングに特化した Adobe Edge を開発し、リリースする予定となっています。

以上より、

■ Flash テクノロジー: デスクトップ向けのリッチなコンテンツ表現技術
■ Adobe AIR: デスクトップ及びモバイル向けのアプリケーションパッケージング
となり、これらのオーサリングツールとして

■ Adobe Flash Professional: デスクトップ向けのリッチなコンテンツ及び、Adobe AIR のオーサリングツール
■ Adobe Edge: HTML5 のコンテンツをスクラッチから作成するためのツール
■ Adobe Dreamweaver: HTML5 を含む様々なコンテンツを集めた Webサイトを構築するためのツール

などがラインナップされる事となります。

アドビ社の次期サービス群については概要が決まっただけで詳細は未定としか言いようがない状況であり、正直なところで整理し切れてない状況が伺えます。

しかし、混乱している現状を整理しようとしている動きを取っている事は確認出来ます。様々な事項が決定されることで、これまでの成長の過程で生まれたマーケットやコンテンツの重複が解消され、シンプルな構成になることが予想出来ます。



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