ベルキンが、日本有数の半導体メーカーのルネサス エレクトロニクスと共同開発した、世界初のZero-Standby Power(以下ZSP)技術チップセットを搭載するGaN充電器を、2025年8月26日より予約販売を開始すると発表しました。

wattZEROというZSP技術だけでなく、先進のDモードGaN技術を活用することで、Cubic Chargerは優れた放熱性能を提供し、長時間使用時でも低温を維持します。

ルネサスエレクトロニクスのパワープロダクトグループ GaN事業部の細田氏がゲストとして招かれ、E-MODE とルネサスのカスコード構造との比較について説明しました。

これまでのE-mode ノーマリーオフGaNと比べ、ルネサスのSUPERGaN - カスコード構造GaNは、Idsat温度係数とdynamic Ronが大幅に改善され、低損失/高効率を実現しているそうです。

USB PDチャージャーの価値の向上に向けた小型化に向けた取り組みとして、ベルキンには、ルネサスエレクトロニクスの窒化ガリウム(GaN)パワーディスクリートデバイス「Renesas GaN Switch TP7OH300G4JSGB」「Renesas GaN Switch TP7OH480G4JSG」を採用してもらっていて、Quasi-Resonant AC/DC Flyback回路への適用により高効率電力変換を実現することで、エネルギーロスの低減により発熱を抑制→電力密度の向上→機器の小型化に貢献していると説明していました。

ZSPへの取り組みについては、USB PD向けリファレンスデザインの開発および提供に加え、ZSPを実現する40V 単方向4スイッチ 同期昇降圧コントローラ「ISL81401A」を採用してもらっていると説明しました。

Belkin Cubic Chargerは、ZSP (Zero Standby Power)チップを搭載し、充電不要時は瞬時スリープモードに移行する設計となり、ミリワット級ゼロ消費 (<0.005W) まで削減し、業界平均を大幅下回っているとし、従来充電器の「挿しっぱなし電力消費」の制約を打破でしたと説明していました。

次世代D-mode GaNで発熱を根本解決することができ、工ネルギ一口ス最小化、優れた放熱設計で長時間使用でも安定した高速充電を実現していると説明しました。

発表会場には、待機電力チェッカーが用意され、Belkin Cubic Charger 67W, 2-PortとAnker PowerPort III 3-Port 65W Podとの待機電源テストが行われていました。

Belkin Cubic Charger 67W, 2-Portの待機電力が「0W」なのに対して、Anker PowerPort III 3-Port 65W Podは「0.16W」の待機電力消費していることが確認できました。

一般充電器年間待機電力とBelkin Cubic Charger年間待機電力を比較して、年間95%超の待機電力削減で、隠れた電力消費を効果的に削減できると説明していました。

ベルキンは、これまでのBoostCharge、BoostCharge Proブランドに加える形で、Qi2 25Wに対応した「UltraCharge」「UltraCharge Pro」を発表しました。

Belkin Qi2 25Wは、iPhone 16を0ー＞50%充電するのに、従来のQi2では45分かかっていたのが25~29分間に短縮されると説明していました。