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NPO法人東海インターネット協議会:iPhoneアプリ開発セミナー

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赤松正行教授

赤松正行教授

NPO法人東海インターネット協議会が、2009年5月15日にあいちベンチャーハウスにて「平成20年度及び21年度通常総会」を開催し、その併設セミナーとして「iPhoneアプリ開発セミナー」を開催しました。

最初は、IAMAS 国際情報科学芸術アカデミー赤松正行教授による「10分でできるiPhoneアプリケーション開発」が行なわれました。


方向性・趣向

方向性・趣向

赤松教授のこれまでの活動の紹介と、IAMAS 国際情報科学芸術アカデミーの紹介が行なわれました。

赤松教授はIAMAS DSP講座を担当され、学内では24時間年中無休で使える研究環境などが揃えられてるそうです。

方向性・趣向として、インターネット時代を迎えた現代は、リアルタイム性の中で生活していて、ダイナミックな趣向に変わり、あるホームページが無くなったとしても、それを自然と受け入れられてしまうという感覚は、スタティックな趣向ではないと考えられると説明しました。


Earthen Bodied Augur, 2007

Earthen Bodied Augur, 2007

赤松教授は、ダイナミックなものを表現した作品として、即興ダンス、画像解析・音響解析、リアルタイム生成を加味した「Earthen Bodied Augur, 2007」を紹介しました。



透明なデバイス

透明なデバイス

赤松教授は、2007/6/27にiPhoneを購入し、2007/9から、Jailbreak環境によるアプリケーション開発を開始したと話してました。

iPhone 3Gの特長は、電源が入っていない状態だと、その形だけでは、携帯電話だと見て判断出来ないデバイスとしてフラットで透明であると説明し、それに対して、Google Androidは電話であることが表面的に見て分かると説明していました。


感覚的なデバイス

感覚的なデバイス

パソコンは、今、ユーザーが何をしようとしているのか?を計る場合、キーボードなどを触っていないとパソコン側には分からないが、iPhone 3Gの場合は、ユーザーが今何をしようとしてるのかを推し量ることが出来るセンサーを搭載しているため、何をしようとしているのか計ることが出来る感覚的なデバイスだと説明していました。


Snowflakes

Snowflakes

赤松教授が開発したiPhoneアプリは、App Storeに出しているのが22個で、インハウス用が10個以上あり、そのインハウス状態のiPhoneアプリ「Snowflakes」を、約20台のiPhone 3Gを使ってデモして見せてました。



セカイカメラ

セカイカメラ

次に、ソーシャルAR (拡張現実)で話題の「セカイカメラ」について、このiPhoneアプリは、従来の拡張現実は、デバイスそのものにタグ付けされていたものが多いが、これは、今現在の場所に情報を付加する仕組みなので、その場所に違うiPhone 3Gを持ってきても同じ情報を得る事ができ、起点として情報を探ってみることが出来ると説明していました。

また、このiPhoneアプリで付加した情報だけでなく、ゲートウェイを開き、他の情報サービスを使って、レストラン情報や、旅の情報なども見られるようにしたいと考えているそうです。

懇親会の席では、リアルタイムで見えている画像が見えなくなってしまうぐらいの写真情報がそこにあると、いま、この場所を目で見ただけでは、何色の街なのか分からないが、セカイカメラを通して見ると、その場所がどんな色の街なのか?を知ることが出来ると思うと解説されてました。



最近の著書として「オープンモバイル・コネクションズ2008」の講演録「iPhoneの本質 Androidの真価」と、エンジニアでなくても開発が出来るような開発ができるような本を目指したプログラマブルスキルのない人向けの開発説明書「iPhone SDKの教科書」が出ていて、特に、iPhone SDKの教科書は、やってみたいが難しそうと感じる方に、出来るだけ分かりやすく書いた本だそうです。


iPhone塾

iPhone塾

また、赤松教授は、iPhone開発支援として「初心者勉強会」や「戦略会議」を開催してるそうですが、学内の施設を利用しているため、人数に制限があり、それを解消するために、ドリームコア国際インキュベートセンターの施設を利用した「iPhone塾」を6月にスタートする予定だそうです。

このiPhone塾のターゲットは中高生で、熱中するパワーを生かしたいと考えているそうです。popInの発表会で、最高のプログラマーの1人として紹介されたのは15歳の中学生だったので、子供だから子供アプリを開発すると考えるのは、大人の勝手な想像でしかなく、きっと驚くようなiPhoneアプリが出てくるかも!とワクワクしてしまいました。


次に、iPhoneへの戦略として、iPhoneは、パソコンではなく組込みデバイスとして考えた方が良く、大規模なアプリを投入することを考えない方がよいと説明していました。

また、App Storeでは、何が当たるかまったく予想がつかないので、ヒットを見込んだ企画予想が困難であるため、個人・小規模で開発を行なう方がリスクが少なくてすると思うと説明していました。

また、赤松教授のiPhoneアプリは、アメリカ、日本、ドイツ、イギリスの順で売れていて、圧倒的にアメリカ市場の方が大きいので、世界対応を目指すことは重要な要素であると説明した上で、ドイツ人なら英語もわかるだろうといった勝手な思い込みをやめて、それぞれの国の主要言語で説明を書かないと、誤解を生むことがある事を知ったので、説明分章も含めた各国対応を行なうことも重要だと説明していました。


iPhone OS 3.0

iPhone OS 3.0

iPhone OS 3.0に関しては、コンテンツ購入が可能になり、現在のような売切りビジネスではなくなる可能性があり良い事だと説明していました。

また、従来と同じくバックグラウンド動作は許可されないが、をプッシュ通知が提供されることで、例えば、Skypeアプリだと、常に起動していなくても、電話がかかってきた事を知ることが出来るようになると思うの述べていました。


そしてようやくiPhoneアプリ開発講座が始まりました。



講座の後、日本型モバイルの再評価として、iPhone 3Gが日本で販売されるようになって、日本のモバイルビジネスを否定する意見を耳にするが、それはキャリア側の提案の仕方についてであて、モバイルビジネスそのものは、日本が世界で1番リードしていて、それを、Appleはうまくパッケージ化しただけに過ぎないと思っていると述べ、こうした日本で培われたビジネススタイルを、世界で戦ってゆく上での参考にした方が良いと考えていると説明していました。


サウンドウォークジャパン

サウンドウォークジャパン

次の講演者として、サウンドウォークジャパンの加藤久昭氏による「iPhoneアプリケーションを市場に出したら・・」が行なわれました。

同社のiPhoneアプリは、4月末時点で1万2千ダウンロードを記録し、その割合として、6割日本、2割アメリカ、1割イギリス、1割その他という感じで、コンテンツが日本系なので苦戦していたが、2月に雑誌に載せられて復活してきたと説明していました。

アディダスなど世界ブランドと認知されていてもApp Storeでは世界ブランドではなりえず、チャンスはあると思うと考えていて、3,700万台(iPhone/iPod touch)の市場で、アメリカで1位になるためには、 4,000/dayダウンロードが必要なのに対し、日本には100〜200/dayダウンロード、100以内なら20〜30/dayダウンロードでランキングには入るようだと説明していました。

同社として、やはり日本市場だけを見ていただけではダメだとわかったと説明し、また、iPhone OS 3.0の課金システムを見込んで、名古屋の出版社と協力して30冊の本をアプリ化する予定だと説明していました。


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