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ビジネス書籍「マスコミ対策の舞台裏 役員からの電話で起こされた朝」で分かった日本と海外記者のスタンスの違い

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マスコミ対策の舞台裏 役員からの電話で起こされた朝

日経BPから、鈴木正義、遠藤眞代著のビジネス書「マスコミ対策の舞台裏 役員からの電話で起こされた朝」が発売されました。

日経クロストレンドの連載記事「風雲! 広報の日常と非日常」の内容を書籍化した内容となっています。

鈴木正義氏は、Apple、NECパーソナルコンピュータとレノボ・ジャパン広報などを経て、2022年9月からアドビ執行役員 広報本部長をされている方です。

遠藤眞代氏は、ソニーの広報を経てフリーランスの広報パーソンとして独立し、広報コンサルティング会社のDoen代表をされている方です。

鈴木氏とは、Apple広報をしていた時にしか接点はありませんが、やはりApple関連に目が行きがちで「ニュースが飛んだ日 マイケル・ジャクソンに泣いた「新型iPhone」」や「「今日、アップルは携帯電話を再定義する」から学ぶ大切なこと」など、その現場の情景が目に浮かんでくるほど面白いです。


私が興味を感じたのは「初の記者会見で“新米経営者”を待ち受ける2つのサプライズ」「「ドアを開けると日本人が殺到してくるぞ」 海外発表会での常識」「外資系ならではの悲哀 「KPI未達」の引き金となる日本の記事」などです。

広報とは、自社と社会の人々との関係性を作る役割を担っている職業で、日本企業の広報と外資系企業の広報のスタンスの違いはよく理解していますが、逆に日本の記者と海外の記者との違いという視点は持ったことがなかったので、結構驚きでした。

外資系企業の広報は、掲載された記事を「ポジティブ、ニュートラル、ネガティブ」に分類するセンチメント評価を行い、特に近年はSNSでの「共感」を意識しなければならず、共感の起点となる記事のトーンがポジティブであるかどうかの評価に強くこだわるそうです。

日本のメディアは、主観を排し、書き手の感覚ではなく事実と客観性を重視する「ニュートラル」系なのが一般的なため、そのまま翻訳掲載しても、海外では話題になりにくい記事になるんだなって思いました。


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