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若手社員がトップを動かし、トヨタ自動車とソフトバンクグループが共同事業を開始

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ソフトバンク/トヨタ自動車

ソフトバンク/トヨタ自動車

ソフトバンクとトヨタ自動車が、緊急記者会見を開催し、新会社「MONET Technologies」を設立し、共同事業を開始すると発表した。

今回の発表は、トヨタ自動車が、CES2018でモビリティ・カンパニーへと変革すると決意したことに始まる。


TOYOTA INTERNSHIP CAMP 2018

TOYOTA INTERNSHIP CAMP 2018

トヨタグループのトヨタ自動車という企業は、自動車製造および販売に関して、系列会社が請負っていて、本社で働く人のほとんどがデザイン系と技術系の固まりという研究開発中心の企業でることは、2016年12月29日にテレビ朝日で放送された「夜の巷を徘徊する 年末特別編 〜マツコがクルマの開発現場を訪れる〜」番組で明らかになっている。

また、最近のトヨタは、インターン募集として、事務系、技術系、デザイン系の分野分けしたグループワーク形式を採用しており、また、ハッカソンを開催するなど、即戦力に成り得る人材募集を行っている。


トヨタ自動車の友山茂樹副社長

トヨタ自動車の友山茂樹副社長

今回の緊急記者会見に至った経緯として、トヨタ自動車の友山茂樹副社長は、自動運転車を運用する「Autono-MaaS」の将来を見据えて、既存のライドシェア事業社と連携することが重要だと考え、独自にUberやGrabと提携してきたが、必ず筆頭株主であるソフトバンクとの将来ビジョンを共有する必要があると考え、トヨタ自動車側からアプローチし、半年前に両社の若手社員によるワーキンググループによって検討してきた結果、新会社設立するに至ったと語った。

今回の記者会見は、これが主要なポイントであり、これ以上でも以下でもないと思った。


トヨタ自動車は、自動運転車開発を行っているが、それを一般ユーザー向けに販売したとしても数千万もする価格になる可能性があり、さらに、法規制の緩和なども実施される必要があることから、購入してくれるのはライドシェア事業など法人向けになると考えているようだ。その事業社向け自動運転車に付随するサービスの充実が不可欠になり、それらサービスとの提携を勧めると、群戦略を勧める投資企業であるソフトバンクグループが必ずいるため、企業との提携の前に、筆頭株主と提携した方が有利になると考えたのだと思う。


ソフトバンクグループの孫正義代表は、モビリティAI群戦略について説明し、ライドシェア事業者への資本提携により、世界シェア9割を占めるに至ったと説明した。また、サムスン電子はスマーフォン向け半導体出荷数が大半を占める中で、自動運転車向けの半導体出荷数が全体の4割を占める可能性があると語ったとのエピソードを明かした。


ソフトバンクグループが積極的に投資を行っている理由は、今後成長が見込めるのはAI企業で、トヨタ自動車も機械学習技術のPreferred Networksに105億円出資するなど、AI事業への投資に積極的だ。


トヨタ自動車が「CASE」を勧める上で、今後増えるであろう提携先や情報の共有をする場合、若手社員のワーキンググループが、いちいち両社で会議をすることなく、協同事業として会社を設立した方が早いとの結論に至り、今回の「MONET Technologies」設立に至った。


孫正義代表は、その話しを聞いたとき「マジか」と思ったそうだ。

MONET Technologiesの社長は、ソフトバンクの宮川潤一副社長執行役員 兼 CTOが就任する。

初期段階の社員は両社からの移動により30名ほどになるが、将来的には資本を100億まで増資し、かなり大きな会社にする考えのようだった。



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