WWDC2015 KeyNoteスピーチレポートその2の続きとして「Apple Music」のパートをレポートします。

WWDC2015において、噂通り(というかUSの大手レーベルがすでに漏らしてた)Appleの新しい音楽に対する取り組みが発表になりました。


iTunes Matchで蓄積した膨大なサーバー側の楽曲メタデータとユーザーの好みの分析によって「”その時”に合った音楽を選ぶ」機能を含めたサービス。それをストリーミングで提供する。

信頼できる最高のDJが選ぶ音楽をいつでも聴けるラジオサービス。これもストリーミング。


そして、音楽家と直接つながる事のできるサービス。アーティストの活動の裏側を見せてくれます。

これの何が革命的なのか、今あるものと過去のビジネスモデルを組み合わせてワンストップサービスにしただけでしょう。


これじゃあ誰も儲からないんじゃないの? 他のストリーミングサービスとどう対抗するんだ? とジャーナリストと音楽出版業界の人達は言うでしょう。

特に日本ではレーベルとの交渉は世界一難しいのでAppleの事業展開が難しい事はわかっています。

Appleはもう一度本当に音楽を愛している人達と共に快適な環境をアーティストとリスナー供に「維持」していこうとしている。

アーティストもリスナーも楽曲提供形態を選ぶ事ができる。


従来通りのダウンロード販売、ストリーミングによる定額販売、そしてアーティストとのコミュニケーションの提供、一流DJによる紹介。それらのチャンネルからリスナーは音楽との接点を自ら選び、曲を保有する、いつでも聴けるようにする、ライブを観に行くアーティストを選ぶ、ファンとして強くつながる、これらの選択肢を選ぶことができます。

レーベルや音楽事務所によるプロモーションの効果も大事なのは変りありませんが、よりタイトなアーティストとリスナーの直接のつながりを重視しているように見えます。

生のライブを観に行って、演奏が終った後アーティストと話しをしている感じが再現される気になるシステムになることでしょう。


Appleのストリーミングサービスを含めて新しいサービスに協力・参入したUSの大手レーベルの代表のインタビューを読むと、彼らがAppleを脅威とみなしている点は、その資金力です。

「利益を上げなくてよいサービス」が最も脅威なわけです。Appleは再生するデバイスからの利益で音楽サービスをまかなえるのです。

ユーザーのデータや音楽家の版権を売ったり買ったりする必要がない。考えても見てください、Beats全体(ストリーミングのBeats MusicとヘッドフォンのBeats Electoronics)を30億ドルで買収したのです。


他の会社だったらこの買収を回収する具体的な計画を出さないと株主から猛烈に突き上げられます。。。。。

ただ「音楽が好き」って言うだけでいいじゃないのとメッセージを送ります。

よい音楽は演奏や録音に気に入ってくれたリスナー・オーディエンスが投資してくれる事によって生まれます。


でも、誰も投資だなんて思わない。その時得た喜びに支払っているだけです。おいしい食べ物と同じです。作るのにどれだけ苦労しているかなんて知った事ではない。食べておいしくなければだめなわけです。

音楽はわれわれに言葉にならない感情も相手に伝わる事を実感させてくれます。そこに原点回帰したのです。


執筆:佐藤徹氏(ガラパゴス・システムズ
写真:@taromatsumura / TAROSITE.NET



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