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Macworld Conference & Expo/Tokyo 2001 report Macworld Conference & Expo/Tokyo 2001
February 2001 MACお宝鑑定団 
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Mac OS Xで動作する本格RDBMS "OPENBASE SQL"とソリューションビジネス

・Mac OS Xで動作する本格RDBMS "OPENBASE SQL"とソリューションビジネス

「Mac OS Xが本拠地」
今回Macworld TOKYOに合わせて、OPENBASEの開発元で、長年の知り合いでもあるOPENBASE IntenationalのScott Keith氏が来日したので、お話を伺った。

OPENBASEは1991年から販売を続けており、商業ベースで使用された実績を10年近く持っている、SQLベースのRDBMSエンジンである。ほとんど名前が知られていないのは、その間サポートするプラットフォームがNEXTSTEP/OPENSTEPであったからである。ご存じのようにMac OS XはOPENSTEPを改良して次期Macintosh向けシステムシフトウエアとして製品版が3月24日より全世界向けに出荷される。OPENBASEはMac OS Xに最も適した、そして実績のあるデータベースであると言える。

OracleやSybaseなどと同様に、OPENBASEも本格的なリレーショナルデータベースである。構造も同じで、データの問い合わせも標準SQLで行う。さらにAppleが用意するデータベースとアプリケーションの開発・実行のためのライブラリであるEOFを一貫してサポートしている。つまり、CocoaとWebObjectsからの使用を完全に保証すると言うことである。もちろん、広範囲の業種での幅広い使用状況に対して多くの実績があるわけではないので、データベースを選定する際にすんなりと採用を決断するにはむずかしいが、1テーブルあたり100万レコード程度以下であれば、Oracleと同様かそれ以上のパフォーマンスを発揮する。また、最近のバージョンである6.5になり、ダウンタイムが限りなくゼロに近い実績データを持つようになり、大規模なサーバーでも使用されるようになっている。

実例としては、世界の主要な航空会社と空港を網羅して発着状態を知らせてくれるFlightArrivals.comがWebObjectsとOPENBASEの組み合わせを絶賛している。また、Scott KeithはOPENBASEがApple社のPower Mac G4製造工場で使用が開始されたことを非常に喜んでおり、製造工程の各種生産管理データ、部品管理情報などがOPENBASEで管理されており、非常に稼働率の高い工場の実際の現場でストップすることなくデータベースが稼働している。つまり、OPENBASEはPower Mac G4そのものを作るのにも役に立っていると言うわけである。この話をしたときに、さらにOPENBASEは当然のごとく、OPENBASE Internationalの会社経営・運営・営業管理・開発の管理にも使われており、日々、自分たちが使うことによって製品そのものの品質を向上しているということであった。実際、同社のOPENBASE応用アプリケーションであるRADStudioなどは注文受付システムや、サポート管理システムなど、実際に社内で使用したアプリケーション実績から生まれている。


「データベースインターフェイスをよりシンプルに」
Scott Keithによれば、OPENBASEは、データベースエンジンとしてのパフォーマンスはもちろんのこと、インストール・データベース運用/管理・アプリケーション開発に関しても、優れたインターフェイスを提供して、他のデータベースではなかなか実現されていない、高い操作性と効率良い運用環境を提供することを設計の目標の一つとしている。これはNEXTSTEP/OPENSTEPそしてWebObjectsでも設計目標としていたことで、クライアント向けの実行環境としても、サーバーとしての運用環境としても優れた環境を提供しようとしている。OPENBASEは常に環境を改善する努力を続けている点を高く評価すべきである。OPENBASEでは、管理画面を一つの大きなウィンドウに表示するのではなく、必要としている各部分を選択した際に必要に応じてパネルを表示するインターフェイスを採用している。さらに各機能を参照・設定する場合は、お互いに関連づけられた機能をその関連に応じて効率よく提示してくれる。ScottはこれをParadigm Interfaceと呼び、データベース上のデータの実体にできるだけ近い形で状態を提示し、開発・管理者の思考の方向を妨げずに参照されるように配慮されている。

結果的に効率の良いデータベース運用・管理を行うことができ、同じようにParadigm Interfaceを採用しているWebObjectsのツールの一つであるEOModelarと組み合わせることにより、きわめて覚えることの少ない、つまり高いドキュメント性を持つビジュアルなデータベース管理システムを得ることができる。

もう一つは、インストールで、OPENBASEのインストールはきわめてシンプルになっている。サポートするどのプラットフォームでも、基本的にはGUIのついたインストーラーの指示に従って標準的にインストールされる。データベースの起動・停止、テーブルの作成・管理などをインストールするだけで、専用の管理アプリケーションによって、簡単に行うことができる。また、OPENBASEが稼働しているマシンと管理するマシンは、別でよく、リモート管理が標準的に整備されている。

「WebObjects5対応」
Mac OS Xで最適化されているOPENBASEらしく、Appleとの協力関係も強く、常にWebObjectsと共に進んできた。特にMac OS X Serverになってからは、OPENBASEの軽量版が標準で付属し、最初に使うものがOPENBASEという状況である。WebObjectsはバージョンを5として、まもなく発表される。WebObjectsは、付属のEOFというライブラリを使用してデータベースにアクセスされるので、接続性はEOFデータベースアダプターの提供に左右される。OPENBASEはWebObjects5の標準アダプターとして今回から採用されたJDBC2アダプターをいち早く採用し、マルチスレッド対応やJDBC2の特徴であるスクローラブルリザルトセットなどを積極的にサポートしている。JOBC2への対応はWebObjectsだけでなく、他のプラットフォームからのアクセスもサポートする。OPENBASEは今後さらにクロスプラットフォーム対応を進める予定であるため、WebObjectsがJavaに向かうのは同社の戦略と良く合っている。

「クロスプラットフォーム」
OPENBASEは次のバージョンである7.0に向けて、さらなるサーバー側の改良、特にクロスプラットフォーム対応を進める。現状のOPENBASEはAppleが用意するCocoa(YellowBoxフレームワーク)を利用してプログラミングされており、複数のプラットフォームをサポートしてはいるものの、動作させるためにはWebObjectsのインストールを必要としているというのが現状である。次期バージョンは、他のプラットフォームにインストールする際にWebObjectsのような、他の製品に依存することなく、動作させるようになる。これは設計の基本部分はCocoaで引き続き行うが、Cocoaで使用するフレームワークをCで書かれた汎用のライブラリに変換するツールを使って変換し、各プラットフォーム対応するという開発手法を使うことによって実現される。今後もMac OS Xがプライマリープラットフォームであることは変わりなく、Mac OS XバージョンはCocoaで設計・実装されたものが提供される。

他の変更点としては、

・VARCHARタイプのレコードを日本市場に合わせて4K程度まで大きくする。
・検索可能なオブジェクトタイプを拡張し、大きなテキストやブロブデータのサポートを外部レコードとして管理することによって、多様なデータタイプのサポートを強化する
・Javaベースのストアードプロシージャーをサポートするなどを計画している。7.0の仕様の詳細については、WWDCまでの間のできるだけ早い時期に発表するとしている。また、クロスプラットフォームバージョンは現在順調にテストが進んでおり、Linuxバージョンのベータテストをもうすぐ開始できるそうである。Linuxバージョンの実行環境が手に入ればソリューションを提供できる幅はますます広がる。

「OPENBASEによるソリューション」
今回のMacworldでも、OPENBASEを使ったソリューション例がセミナーや展示会で見られた。小・中規模の企業向けソリューションであれば、Oracleを使用した場合とあまり変わりなく提供できる。現行バージョンである6.5.4とWebObjects 4.5を使用して日本語のデータベースが運用されている例はいくつもあり、話を聞いた開発者はそのパフォーマンス(コストパフォーマンスを含む)には満足している。OPENBASEでは、同社のWebページを見るとわかるように、単にデータベースエンジンを販売するだけでなく、データベースを核としたソリューションを推進することも同時に行っている。SRTTransportというXMLを含めて他のデータベースからデータをOPENBASEに移行させるツールと、同様にFileMaker Proのデータを移行するClicjConvertというソリューション製品も紹介・販売している。

また、同社はOPENBASEのホスティングを開始しており、月極料金で指定されたサイズのOPENBASEデータベーステーブルをインターネットを通じてネットワークから利用できるようになっている。日本を含めたOPENBASEの開発者からのソリューション提案を今後は積極的に受け入れて、同社が持つ販売チャネルを通じてソリューションを拡大する計画であるという。外部プログラムをダイナミックに受け入れるメカニズムを持っているOPENBASEはOPENBASE自体に新しい機能を追加する際に非常に柔軟なストアードプロシージャーシステムとして、追加のモジュールを追加することができる。これもOPENBASEを利用する開発者と共により良いソリューションを提供したいという共通の願いの現れである。

UNIXベースの安定したサーバー機能を持つことが可能であるMac OS Xが、JAVA2にも強くコミットしていることを受けて、企業向けソリューションを考え始めている企業も多くなってきている。ハードウエア周辺装置、グラフィクスやDTP、インターネットブラウザーなどの派手さは全くないが、この分野は良質のサービスを提供することによって、確実に利益を上げることができる。私自身を含めて、今まで企業向けソリューションの経験のある開発者は今後、OPENBASEのような核となる製品開発をしている会社と協力して、インターネット(特にブロードバンド)時代に呼応したソリューションをMacで提供していくことが可能となった。地道な活動を長く続けてきたOPENBASEに感謝したい。

「ライセンスについて」
・開発者用シングルユーザーライセンス 登録のみ、無料
・無制限サーバーライセンス 298,000円
・Web Deployment 148,000円

開発者用シングルユーザーライセンスはフル機能の開発者向けバージョンであり、登録後ダウンロードして、開発者向けライセンスキーを使ってすべての機能を試すことができる。

詳しくは株式会社ヘリオグラフのサイトへ。



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Reporters
・佐藤 徹@Galapagos Systems