.
.


tmacosxinfukuoka.gif

October 2000 MACお宝鑑定団 
counter


各社の広告
10月7日、8日に福岡で開催された「Mac OS X セミナー in 福岡」に関するレポートページです。

セミナーレポート


・Mac OS X の概要
講演:佐藤 徹氏(ガラパゴスシステム)

Appleは1993年頃から次世代のOSを開発しようと画策しておりましたが、すべてのプロジェクトは実現しませんでした。そこで1997年末にNeXT社を買収しまして、この資産を元に次世代のOSの開発を始めました。これがMac OS Xです。

1999年までは今までのMac OSと次世代のMac OS Xを並行して作っていきましょうという方針でしたが、今年の初頭にMac OS Xだけで行く方針に変更されました。まあ、開発のリソースを集中したかった為でしょうが、OSとしては一本化することになりました。これが「Single OS Strategy」であります。

現在発表されているロードマップです。DeVeloper Preview 4はOSの各レイヤーの仕様を確定しまして、それに基づいてPublic Betaは作られました。英語、ドイツ語、フランス語版が現在リリースされております。現状では、ADCに加入している開発者向けに自動的に配られておりますが、それとは別に米国内に在住の方はAppleStoreから有償(メディア代のみ)で購入できます。ですから、エンドユーザーの方でも、次世代のOSを体験したい方は、AppleStoreから購入すると使えますよ。残念ながら、当初の予定では、Public Betaがは全言語をサポートしてリリースされる予定でしたが、日本語の翻訳とかフォントの調整などが間に合わなかったみたいなので、日本語版はたぶん10月の18日前後にリリースされるのではないでしょうか?

このPublic Betaを使ってもらって、ユーザーからフィードバックをもらって製品版を作ろうという訳ですが、この製品版は2001年の初頭、たぶんQ1(第一四半期)の間には出すと思います。ですから、3月25日とか3月28日をデッドラインにして、Appleの社員は徹夜で頑張っているのではないでしょか(笑)

そしてQ1にMac OS Xの製品版が出ますと、それ以降に出てくるハードウェア製品はMac OS Xのバンドルの対象になります。Mac OS Xのみが付属するか、Mac OS 9のみが選べるのか、それとも両方が付属するかは、まだアナウンスがありません。けれども、Mac OS XのClassic環境がMac OS 9がないと動かないので、おそらくMac OS Xを買った人にはもれなくMac OS 9が付いてくるはずです。来年の事ですからどうなるかは分かりませんが、9だけのバンドルの人はXは使えません、でも、Xのバンドルの人は9も使えます、という形になると思われます。

ここが次世代のOSとして最も重要な点ですが、Mac OS XにはDarwinというオープンソースUNIXベースのカーネルを使っていて、一番下の部分に非常に安定して動くと言われているUNIXを使っています。その上に今までMacintoshで培った技術を乗っけていくという形になります。スライドでお見せしている通り、ユーザーからはほとんど見えない一番下の部分にDarwinというUNIXベースのカーネルがあって、この上にグラフィックエンジンQuartz、QuickTime、OpenGL、その上に各種API、その上にAuqaというGUIを乗っけています。


MacOSX_4.jpg

例えてみれば、非常に良く出来た、居心地の良いインテリアを持ったお家があります。でも、土台が腐っております(会場爆笑)お部屋は凄く気に入っていて、住んでいて非常に快適なんですが、地震が起こったら土台から全て崩れてしまう。上辺はそのままにして土台だけを変えたい、それをMac OS Xは実現しているのです。ですから、お家を一度ジャッキで上げて、そして土台だけを入れ直して、また今まで住んでいた快適な環境をそのまま持って来て、頑強な土台の上に住みやすい家を造っている感じなのです。実は、このお話は、あのギル・アメリオが喋っていたんですが(笑)

そして、まず先行してMac OS X Serverというサーバ製品を昨年の6月にリリースして、1年間に渡ってデベロッパからフィードバックを行っておりました。

次にMac OS Xの基盤にあるDarwinですが、これにはUNIXベースの先進UNIXなのですが、これにはMachというカーネルを搭載しております。これは、今までちょっと弱かったネットワークのシステムを、非常に大規模なネットワークシステムに対応する為に採用されました。さらに、これからのインターネットの最も重要なモジュールとなったWebサーバとして、ApacheというWebサーバソフトも搭載されております。このWebサーバソフトは、インターネット上で最も使われております。このApacheのMac OS Xバージョンは、PowerPCアーキテクチャとDarwinに最適化されております。ただ、UNIXサーバとして重要な部分、BSD UNIXサーバモジュールは、UNIXベースの製品カーネル(Mach)とは別に、Mac OS Xを外から見るとUNIXに見える様にする為に用意されているのです。ちょっと分かりにくいですが。

まあ、Macintoshの場合はほとんどグラフィックス関係のユーザーがほとんどなので、他のUNIXベースのOSと比べて、非常に優れたグラフィックシステムが搭載されております。汎用性を持たせて使いやすくする為にはどうするか?その為にAppleはPDFというフォーマットを採用しまして、画面の描画は基本的に全てPDFで行われております。PDFのレンダラーは全ての描画エンジンに搭載されており、画面に見えているモノはすべてPDFに変換できると考えてもらって結構です。これは非常に画期的な事ですよ。さらに、AppleはQuickTimeという独自の技術を持っていますので、動画を再生する時にはQuickTimeをそのままつかっております。PDFとQuickTime、そしてもう一つ、ここでは詳しく説明しませんが、Open GLという3Dの環境がありまして、これらを混在させて自由に扱うことができます。

この上に、デザイナーがデザインしたGUIのツールであるAquaというのが乗っています。これがMac OS Xの構造になっております。

それから、この世の中はインターネットの時代に入りましたので、Mac OS Xのユーザーの方もほぼ100%インターネットに接続して、インターネット上で仕事をするでしょう。Mac OS Xでもこの宣伝の元に、インターネットの主要なツールを出来るだけ搭載するという観点から設計されております。

例えばどういう事ができる様になるかと申しますと、分かりやすい例として、AppleのサイトではiDiskというサービスが提供されております。従来のMac OSではセレクタを使ってAppleTalkで繋がった他のマシンを選択しておりましたが、iDiskではインターネット越しに非常に遠く離れた、太平洋を越えたサーバをマウントできるシステムをTCP/IPでサポートする事ができます。こういう事をAppleは考えているのではないでしょうか?もちろん、このサービスもMac OS 9からサポートされておりますが。

加えて、これからはインターネット上で新聞を読む時代になると思います。Appleは現在iReviewという映画の書評を読むサービスを提供しておりますが、これもインターネット・パブリッシングのデモンストレーションになっていると思います。ああいう形で出版された映画の書評をみんなが読むことができて、さらにニュースも見ることが出来て、それを元に劇場に足を運ぶというシステムになっているんです。

それから、今はグリーディングカードを作成しようと思うと、その為のアプリケーションを買ってきて自分のマシンにインストールして使ったりしますが、iCardというサービスではインターネット越しにアプリケーションを実行してカードを作成する事が出来ます。これはiMailというサービスでも同じです。EudoraやARENA、OutlookExpressといったアプリケーションをマシンにインストールするのではなく、iMailではインターネット越しにメールを書いて、送受信する事が出来ます。そうすると、自分のマシンにアプリケーションがいらなくなります。こういった試みが他のアプリケーションにもどんどん使われる様になりますと、今までアプリケーションが入っていたのは結局ハードディスクでしたが、これがTCP/IPに接続されたサーバになるのではないでしょうか?現在、PowerBook G5/500を購入しますと20GBのHDが付いてきますが、将来はもっと巨大な20TB、300TBという巨大な容量が自分の資源として使える可能性があると思います。

話が少し脱線しましたが、インターネット上では電子メールアプリケーションが最も使われておりますので、最も重要なインターネットアプリケーションは電子メールアプリケーションであるとAppleも判断を下しまして、Mac OS Xではかなり良いメールアプリケーションが付属しております。

それから、Mac OS XにするとMac OS 9のアプリケーションが全然動かないと困りますので、Mac OS 9のソフトがMac OS X上でもなるべく動く様にして(Classic)、緩やかなシステム移行ができる様に工夫してあります。開発者側としては、今までのMac OS 9向けのソフトを、Mac OS Xの機能を生かす為にCarbonというAPIで書き直して比較的容易に移植するCarbonという環境と、Mac OS Xの機能を全部使って、全く新しいアプリケーションを作るCocoaという環境が用意されています。ですから、ユーザーにも開発者にも、緩やかなシステム移行を両方提供してくれると思います。

それでは、Mac OS Xをこれからご覧にいれますけど、GUIも大きく変わります。Appleが考える、どっちかと言うとSteve Jobsが考える最高レベルのGUI、彼の個人的な趣味が多分に入っていると思うんですが(笑)、Appleが提供できる最高のGUIが提供されると思います。今までのMacintoshのGUIというのは、デスクトップを抽象化していた、デスクトップのメタファーを実現しておりました。けれども、Mac OS Xが提供するメタファーは、インターネットが机の上にある、インターネットの最高の窓口を机の上に置く、というコンセプトで作っていると思われます。

我々の本当の机は書類で散らかりますし、Macintoshのデスクトップも自分の机と同じ様に散らかります。その書類が3、4枚だったらいいんですけど、40枚ほど散らかったら1枚探しだすのは大変です。インターネットの時代は40万枚の中から1枚を見つけなくてはいけませんので、コンピューターの手助けが無いと検索が出来なくなります。こういった事は皆さんはご経験されていると思いますが、同じ様に自分の机の上にあるコンピューターがインターネットの窓口となった場合に、正しく機能する様にMac OS Xは設計されています。つまり、自分の資源はインターネット上にある、という理想を実現するために、もちろんAppleが出すモノですから、美しく楽しいグラフィックスが提供されます。

ここで、一旦スクリーンに戻りますが、今のプレゼンテーションはMicrosoft PowerPointで動いておりますが、これはMac OS X上のClassicで動いております。

あのお気づきになったと思いますが、(Desktopのメニュー周りが)日本語がきっちり出ます。このバージョン(Public Beta英語版)はだいぶ問題がありまして、メニューや表示の一部が文字化けしてしまいます。インターネットに接続しておくと、コンピューターの中のServers(地球のアイコン)の中にサーバー群が出てきます。このMac OS Xにはセレクタがありませんので、こちらからネットワークの他のコンピューターに接続することが出来ます。つまり、セレクタから選ぶのではなく、このブラウザ(Finder)上から同等に扱うことが出来ます。(デモのマシンの)ハードディスクは3つに分割されており、こちらは実はMac OS X Serverが入っているのUFSのパーテーションで、こちらはMac OS 9.0.4が入っているHFS+のパーテーション、そしてこちらはMac OS Xが入っているHFS+が入っているHFS+のパーテーションです。これにネットワークに接続しておりましたら、Serversの下にネットワーク上のボリュームがマウントされます。これらは全てハードディスクのアイコンにはなっておりますが、これらのボリュームには区別は無く、全く同じ様に使うことができます。

さらに、Mac OS X Serverのボリュームを見ると何だか分からないファイルがたくさんありますが、Mac OS Xのボリュームには見えません。つまり、ユーザーが触ってはいけないフォルダやファイルは触れなくなっています。つまり、ドライバといったMac OSの機能拡張に当たるファイルは、特別な権限のあるユーザー以外の一般ユーザーは入れ換えが出来ないようになっています。これは、どちらかと言うと一人で1台のマシンのHDを使う場合は不都合が起きますが、管理者がいて複数のユーザーのコンピューターを管理する場合は非常に便利な機能です。皆さんがアクセスされるWebサーバは非常にたくさんの方が同時にアクセスして、ファイルを書き込んだり読んだりするので、そういう制御をMac OS Xでは出来る様になります。

Mac OS Xにはかなり多くのデモンストレーションアプリが用意されています。

この様に、PowerPointのファイルをダブルクリックすると、Classicが立ち上がってMac OS 9の画面になり、何の問題もなくPowerPointが動作します。現状でもMac OS XのClassic環境で動作するMac OS 9のアプリケーションのリストがAppleのサイトで公開されていますので、お使いのアプリケーションで対応しているかどうかをお調べ下さい。現状でもほとんどのアプリケーションが動作するはずです。


MacOSX_9.jpg

今、プレゼンテーションしているMacはPowerBook G3/300 (WallStreet)ですが、決してVelocity Engineが搭載されているPowerPC G4でなくても、この程度の高速なスピードで動作します。さらに、Mac OS 9のアプリケーションもネイティブと比べて遜色なく動いていることが分かっていただけると思います。

このTerminalを立ち上げると、先ほど触れましたUNIXの部分が見えてきます。UNIXの部分は4.4BSDそのままで、自分の名前はDarwinと返してきます。UNIXのコマンドを使ってFinderと同じ様な事、ファイルの削除、移動、エイリアスの作成などもできますが、このTerminalをどういう場合に使うのでしょうか?それは、他人のマシンに入って外から何か作業をしたい場合、このインターフェイスさえあれば、LinuxのマシンでもSunのマシンでもHPのマシンでもMac OS Xから中身を見ることができるんです。例えばお客さんにサーバを納品してメンテナンスする場合、ハングアップしたらこのTerminalからUNIXコマンドを使って再起動する事が出来ます。そういうスキルを持った方がこのTerminalを使って遠隔操作をする事が出来ます。


MacOSX_11.jpg

CocoaとCarbon、Classic間でもスムーズに動作させる事が出来ます。Classicではウィンドウの描画が見えますが、これはClassicというアプリケーションが全て書き換えているからです。これに対してCocoaではウィンドウごと動かすことができますが、これは合成(コンポジット)を使ってウィンドウの描画を行っていますので、非常に効率的に処理が行われております。ですから、今まで面倒くさくて使わなかった機能や基本的な機能の性能を大幅に上げております。

日本語環境ですが、今見て頂いたように、日本語のフォント(ヒラギノフォント)が搭載されております。Mac OS Xでは、日本語版というのは原則的には存在しません。Single OS release、すなわち国際化版というのが公開されて、ローカライズされたリソースが国ごとに入ります。日本では日本語リソースが、中国で売る場合は北京語のリソースや広東語のリソースが入って売られます。ローカライズする場合も、実行プログラムを再コンパイルする事なしに、リソースだけを入れ換えるだけで各国語対応にする事が可能です。もちろん、プログラム内部にリソースを持っている場合には修正する必要がありますが、基本的にはこのリソースの管理するだけで行えます。

例えば、Mailの中には日本語リソース、英語リソース、ドイツ語リソース、フランス語リソースなどの各国のリソースが用意されております。これをどう切り替えるかと言いますと、System Preferencesの「」、今日本語を第一優先言語にしておりますけど、これを英語に切り替えますと、先ほどのMailのリソースが自動的に切り替わります。(そのデモを見せた)

ですから、英語リソースを変えるだけで、どの部分を触っちゃいけないか、どの部分を翻訳すればいいかをプログラマーに指定してもらえば、プログラムの全然分からない人でもローカライズする事が可能です。その変更も自動的にすぐさま変更が反映されますので、この機能でサードパーティがアプリケーションを作ってくれると、日本で作ったアプリケーションをアメリカやドイツ、フランス、イタリアや中国で売ること出来ます。いちいちプログラマーが各国に出張して翻訳する必要もありません。英語版でアプリケーションを作って渡してあげると、現地の人が英語を元に各国語に翻訳してくれるでしょう。フォントがあらかじめ入っていますし。

フォントはすべてユニコードエンコーディングで処理されますし、フォントの読み込みもフォントマネージャーも変更されており、効率良くたくさんのフォントを同時に使う事が出来ます。日本向けにはヒラギノフォントが解像度無制限で入っており、今までの様にいろんな解像度のフォントをインストールする必要はありません。言語の入力手段も一般化されておりまして、日本語のみならずも中国語も入力できます。この一般化された同じ手順にしたがっていけば、いろんな言語もサポートする事が出来ます。

これからは想像なのですが、今までの情報を元にMac OS Xサーバーバージョンを想定してみます。

現在リリースされていますPublic Betaはクライアントが使用することが想定されておりますが、今まで見ていただいたMac OS Xのインターフェイスの上にサーバーが搭載される予定です。Darwinを最大限に活かしたサーバーとしてリリースされる予定です。要するに、AppleShare IP 6.3と同じ様な感じの製品になるのと思われます。サーバー機能と開発環境が搭載されるのではないでしょうか。またWebObjetsは別の製品になるかもしれません。

開発環境に対しては、如何に早く簡単にプログラムできるかを覚えていて欲しいです。単価を下げて、期間を短くしてプログラムを発注することが出来ます。Cocoaのアプリケーションに関しては、今までみたいに1ヶ所を変更するのに、膨大な時間と労力を費やすというのはどんどん低減されていきます。Cocoaでは非常に素早く、お客様のニーズに対応することが出来ます。さらに、国際化の枠組みが非常にしっかりしていますので、英語版を作っておいて、説明書と外箱と翻訳マニュアルを作っておくと、海外で売ることが出来ます。

DawrinにはMachカーネルが採用されております。このMachカーネルは最小限の事しか行いません。つまり、今ハードウェアは何が繋がっているか、ディスプレイの解像度はどの位か、メモリーははどれだけ搭載されているか、アプリケーションがどれだけのメモリーを要求するのか、といった事です。また、アプリケーションプログラムから個別のメモリー空間を割り当てて、他のアプリケーションに一切影響をしないで動作します(メモリ保護機能)つまり、CarbonとCocoaのアプリケーションが万が一落ちてしまっても、隣のアプリケーションは一切影響を受けません。さらに、全てのアプリケーションは仮想メモリー上で動作しますので、プログラマーから見ると、仮想メモリーのアドレスと実メモリーのアドレスの区別がありません。

また、たとえフリーズしたとしても、他のマシンからTerminalなどで特定のアプリケーションのみを停止する事ができます。この為にフリーズする事が非常に少なくなっております。もっとも、フリーズしてしまっても、再起動することなく、そのアプリケーションだけを起動停止にすることが可能です。この2つはペアになって非常に便利な機能で、これが実現されているので、全体に非常に安定したシステムになります。ただ、アプリケーションがもともと持っているバグは直りませんので(会場爆笑)、このバグを修正しないかぎりフリーズはするんですが、このフリーズの状態からは脱出は出来ます。

MachカーネルはBSDのシステムコールを全て持っておりまして、Mac OS XではオプションになっているBSDパッケージをインストールしてあげますと、UNIXとして振る舞います。DarwinプロジェクトはOpen SourceとしてMac OS Xに並行して動いております。あとは、WebObjectとJavaが搭載されており、さらにQuickTime Streaming Serverもソースから全て公開されており、この機能を使ってSoreson Broadcasterと組み合わせてストリーミング配信できます。

Mac OS Xの動作環境としましては、PowerPC G3、G4を搭載した、1998年以降に発売されたマシンです(ただし、初代のPowerBook G3は除く)

Darwinの部分はOpen Sourceという戦略取っており、Apple Public Source licenceに従ってソースコードが公開されます。つまり、UNIXを含む部分はソースコードを見ることが出来ます。修正・再配布が可能ですから、自分でカスタマイズした機能を含んだバイナリーを配付しても問題ありません。勝手にディストリビューションを作って配付することもある程度許されております。もちろん、原著作者の許可が必要ですが、原著作者のライセンスを尊重する限りは、自分が作ったモジュールをソースコードを公開しなくても配付することが出来るライセンスになっております。これは4.4BSD、FreeBSD、NetBSDと同じライセンスになっております。

AppleはDarwin Projectのソースコードを公開する部分にかなりApple固有の資産を提供しており、Appleが独自に(実際はNeXT Softwareが開発した)Machカーネルの拡張、デバイスドライバのシステム(IOKit)、ファイルシステム(HFS、HFS+)、ネットワークプロトコル(AppleTalk、AppleShare)などもDarwin Projectで公開されております。ディレクトリサービスやApacheなどのソースも完全に公開されています。UNIXの部分は、FreeBSD、NetBSD、OpenBSDからコマンドを持ってきています。さらにGNUプロジェクトからアプリケーションを持ってきており、開発環境のコンパイラなどはGNUのGCCの拡張したものです。

Mac OS Xは各マーケットセグメントに対してどういう影響を及ぼすかという事ですが、デザイン業界では、嫌な人も多いと思いますが、ヒラギノフォントが17,000文字用意された事が挙げられると思います。これらの文字を全てアクセスできますので、今までただ表示するだけでは従来のフォントとは変わりがありませんが、DTPのワークフローを管理するのにUNIXをつかっていた場合が多かったですが、このワークフローの管理とWebパブリッング、そして通常のDTPのこれら3つを同じプラットフォーム上で動かすことが可能になります。ですから、プロフェッショナル業界の方は、DTPのワークフローの為に新しいシステムを勉強する必要がなくなるかもしれません。

教育市場に関しては、NetBootの機能を用いてクライアントを集中管理して、クライアント側の管理費をうんと軽減する事が出来ます。その上に、先ほど説明しましたが、実際はMac OS XというのはUNIXで動きますので、大学院で教えるUNIXの教育用の教材として使える可能性もあります。さらにAppleの強いマーケットセグメントとしてメディカルがありますが、これもDTPと同じ様に医療情報システムと病院経営システムの両方を一つのプラットフォームでカバーできる可能性があります。さらにいち押しのDeskTopMovieですが、子供の映画を撮って人に無理矢理見せる、つまりiMac DVで見せて、終わるまで帰さない(笑)から、ストリーミングで無理矢理見せるという事が出来ます(爆笑)僕の娘はかわいいでしょうと、世界中にお知らせする事が出来ます。

やはりMac OS Xの日本市場での一番の特長はヒラギノフォントです。このフォントがデスクトップ上で共通に使えるようになります。もちろん、プロの出版業界の方はその他の他社のフォントを使い分けなければいけませんが、我々インターネットで遊ぶ限りは、ヒラギノフォントで十分です。これからの時代は普通のユーザーでも1400dpiのプリンターを所有する事になりますので、Mac OS Xだと解像度の制限なしに、1400dpiでそのまま出力できます。しかも、すべてのアプリケーションは(印刷のプレビューを起動すると)Preview.appでPDFに変換できますので、Mac OS X上でヒラギノフォントで文章を書いてPDFに持ってくると、そのままWindowsでも美しい文字で閲覧することが出来ます。さらにMac OS XではOpenTypeが採用されており、今の規格では収まりきらないだけの17,000文字を搭載しておりますので、Mac OS Xのフォントの選び方がどんどん進んでいくと思われます。つまり、かつての様にMac OS XがDTP業界でリーダーシップを取るのではないでしょうか?

これからWebパブリッシングというのが市場として大きくなっていきますので、統合されたシステムとしてMac OS Xもプラットフォームとして有力なものとなっていくと思います。さらに、PDFだけで出版する時代に入っていきますが、紙媒体の総量を上回るのは当分ないと思いますが、PDFと紙媒体の元の原稿が同じ版下で納品できる可能性が非常に高くなると思われます。さらにPDFで出版する際はE-commerceサイトも必要になりますので、このWebサイトの更新もMac OS Xで出来る様になるのではないでしょうか?


ガラパゴスシステム:佐藤 徹氏へのインタビュー


・Garapagos System代表 佐藤徹氏 独占インタビュー

●製品版でGUIはさらに変わるか?
GUIの仕様に変更はないが、コンポーネントは追加されるかもしれない。ベーター版のフィードバックによると思われる。

●Mac OS Xの移行はスムーズに行われるか?
来年の第一四半期までにClassic環境の互換性をより高めた製品版がリリースされれば問題ないと思う。ただ、Mac OS 8.1など、Mac OS 9以前のOSを使い続けているユーザーが心配だ。Mac OS 9を使用しておれば、その環境で動くアプリケーションはMac OS XのClassic上でもまず動作するはずだ。だが、それ以前のOSを使い続けていたら、その環境で動作するアプリケーションがClassic上での動作するとは保証できないからだ。

●周辺機器のサポートは?
FireWire、USBなどのストレージデバイス(HD)は問題ないだろう。その他のサポートは、PSプリンタ、スキャナー、サウンドデバイス、MIDI、DVD、AirMacを優先すると思われる。MOなどのリムーバブルメディアは遅れているだろう。プリンタは、インクジェットとレーザーとも、非PSプリンタのドライバが遅れるだろう。いずれにせよ、Mac OS Xのプリインストールモデルが発売されれば、各サードパーティも対応を急ぐのではないだろうか?


フォトレポート



・今回のセミナーを主催したアニーズクラフト社の案浦氏

anoura.jpg



・セミナーが行われた会場風景。予定されていた参加者数の4分の1程度しか集まっていないようです。

session.jpg



・会場に設営されていた企業デモブース。

democorner.jpg



・ユーザーグループとして唯一出展していた福岡マッキントッシュユーザグループのみなさん。

FMUG.jpg



・会場になぜかAppleIIcが?どうやら来年Apple IIセミナーなるものが企画されているらしいです。

AppleIIc.jpg



.
.
Copyright (C) 2000 Mac Treasure Tracing Club.
All rights reserved. Site design by BRESTO, Inc.
「Macintoshは米国アップルコンピュータ社の商標です」
AppleのColorSyncを使用しています。